一日の市場の移り変わり 東京市場 ロンドン市場 ニューヨーク市場の特徴

2019年12月25日

FXのデイトレードやスキャルピングの取引を行うときに意識したいものの一つに一日の市場の移り変わりがあります。東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場とそれぞれの時間での特徴と立ち回り方について解説します。

市場について

大きくわけて東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場の3つの市場があります。それぞれの時間帯で、値動きの激しさが違うため、「値動きが小さくてあまり稼げないな」と感じている人は市場毎の特徴を意識して立ち回りをするのがよいのかなと思っています。

この記事で解説する内容の要点を図でまとめています。詳細は下記記事でご参照ください。
ロンドン時間、ニューヨーク時間は夏時間と、冬時間があります。
※備考
ロンドン夏時間は4月~10月末(厳密には10月最終日曜),冬時間は11月~3月末(厳密には3月最終日曜)
ニューヨーク夏時間は3月中旬~11月末(厳密には11月第一日曜),冬時間は11月~3月中旬(厳密には3月第2土曜)

一日の市場の移り変わり 東京市場 ロンドン市場 ニューヨーク市場の特徴 夏時間

一日の市場の移り変わり 東京市場 ロンドン市場 ニューヨーク市場の特徴 冬時間

東京市場(9:00~16:00)の特徴

特徴

一日を通してみると、東京市場は基本的に相場の変動が少ないのが特徴です。そのため、スキャルピング等やデイトレードはあまり行っても旨味がない時間帯となります。

オープンから仲値の決定(9:00~9:55頃)

9:55頃に決まる仲値が非常に重要になります。仲値とはその日銀行やその他金融機関が外貨を売買するときの基準になる数値です。
そのため仲値が決まる直前になるとドル円相場も上昇する傾向にあり、値動きも少し激しめとなります。

日中の特徴(9:55~14:30頃)

仲値が決まったあとは、仲値をもとに経済活動が行われるため、それ以降の東京時間(9:55~14:30頃)までは、変動の少ない相場になる傾向が多いです。

東京オプションカット以後(15:00頃)

15時は、東京オプションカットの時間です。一般的に東京市場で取引されている通貨オプションは、その日が行使期限である場合、15時に精算されます。
そのため、15時前後には、穏やかだった値動きが激しくなる傾向にあります。

トレードにおすすめの時間

変動の少ない相場になる傾向が多いです。東京市場で取引で稼ごうと思った場合は、比較的値動きの激しい、仲値が決まる9:55の前、または15:00前後に取引を行うのが良いかと思います。
余談ですが、五十日(ごとおび)とよばれる、毎月5,10,15,20,25日そして月末の日は、給料の支払いや締日などの決済が集中するため、仲値に向けてドル円相場が円安の方向に動きやすくなる傾向があります。

ロンドン市場(夏時間:16:00~24:00,冬時間:17:00~1:00)の特徴

ロンドン金融街

特徴

東京時間の動きを全否定するような真逆の動きをしたりすることも多く、インターネット界隈ではヤクザとよばれていたりします。
ロンドン時間は東京時間と比べて値動きが大きくなりますので、スキャルピングを行うなら、ロンドン市場以降がおすすめです。

ロンドン市場のオープン(夏時間:16:00、冬時間:17:00)

ロンドン時間オープンが値動きの激しい時間帯となります。先述のとおり、東京市場で形成された値動きと反対の値動きをすることもおおいため、ロンドン市場オープン前に利益を持ったポジションを持っている場合は一旦利確したほうが懸命かもしれません。

ゴールデンタイム(夏時間:22:00~24:00, 冬時間:23:00~1:00)

ニューヨーク市場と開始の最初の二時間程度が値動きが最も激しい時間帯となります。

ロンドンフィックス(夏時間:24:00, 冬時間:1:00)

ロンドンフィックスは、仲値が決定する時間であるため、値動きが荒くなるという特徴があります。先述の東京市場と同様に、外貨を売買する基準となる数字がロンドン時間の終わりに決まります。
また、その日の金の価格の決定が行われます。金と為替は密接に関係していますので、金の価格の決定により大きく為替が動くことがあります。

ニューヨーク市場(夏時間:22:00~6:00, 冬時間:23:00~7:00)の特徴

ニューヨーク金融街

特徴

ロンドン市場が作り上げたトレンドをさらに伸ばしていくことが多いのがニューヨーク時間の特徴です。

ゴールデンタイム(夏時間:22:00~24:00, 冬時間:23:00~1:00)

最初の二時間(22:00~24:00)はロンドン市場と重なり、ゴールデンタイムと呼ばれており、値動きが最も激しい時間帯となっています。このゴールデンタイムは、欧州や米国の多くの経済指標が発表される時間帯でもあるため、急な値動きには要注意です。

ゴールデンタイム以降

値動きは比較的に落ち着きます。